未だにGmailなど、クラウドの向こう側にメールを預けるのに抵抗感の消せない人がいる。
その抵抗感はもっともだ。プライベートなメールを他者に覗き見られる恐れは消せないが、そんな物はGmailじゃなくったって、何時でも発生する。
よく勘違いしている人がいるが、サーバーを中継する以上、メールなんかいくらでも覗ける。キーワード広告怖いとか言う人は、キーワード広告がなければ、Webメール(Web I/F)でなければ覗かれないとでも思っているのだろうか。
実際問題、そんな屁の様なプライバシーよりも、クラウドに預ける事によって得られるメリットの方が大きい。
Google以降に実用化されてきた、大雑把に大規模なデータを集積した結果の曖昧性のあるフィルタが、これまでの細かすぎるが全く役に立たない融通の利かない、手動でつくるフィルターよりよっぽど役に立つ。
そもそもGmailには何を設定しなくともスパムメールのフィルタはデフォルトで存在する。それもガラケーメールの様に金だけとってくその役にも立たないドメインフィルタなど、比較するのも失礼なほど高機能だ。
むかし、メールが紙ベースだったころ、メールの振り分けというのは人間の手で行う必要が遭った。
自分の手を煩わせたく無い場合、人を雇うしかない。他ならぬ執事の仕事だ。
執事は、屋敷に届いた大量の手紙のうち、目的によって自動で振り分けてくれる。迷惑メールでないか、危険物が入っていないか、家人の誰宛か、プライベートか、ビジネスか。
そして振り分けたメールのうち、必要な物を投げつけるでもなく、押し付けるでもなく、主人の手を煩わせない様に書斎の机の上、つまりInboxに、そっと置いておく。
これこそまさに現代に置いてGmailが行ってくれる処理そのものである。
19世紀においてジェントリー(上流階級)でしか受けられなかった、このような贅沢なサービスが、今や一般人に無料でで提供される。
執事が嫌ならメイドと思えば良い(*)。
エプロンに広告が表示されたからなんだというのか。そんなものF1の車体にだってステッカーは貼ってある。むしろガン見で視姦すればよろしい。
現代の先進国民に求められるのは、うすらちっぽけなノスタルジーではなく、19世紀にはジェントリーではなければ得られなかった、使役者としての機会を全うするだけのリテラシーだ。
クラウドといっても、所詮ストレージの形態の話で、用はサーバである。サーバとは使用人である。
サーバという語感が直感的でないなら、メイド(か執事)と呼べば良い。
Webサーバ→Webメイド
proxyサーバー→代理メイド
メールサーバ→メールメイド
ほらGmailが使いたくなってきた。
*:執事は男性使用人の最高管理職、メイドは女性使用人の一番下っ端なので、19世紀のメイドが大規模なお屋敷でメールの振り分けなどしなかったらしいけど。
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